1988年創業のマルカ髙橋水産は、本社の目の前に天然の良港として知られる雄勝湾が広がっています。
様々な魚種の加工に取り組んでいましたが、2011年3月の震災で新築の工場が津波に流されてしまいました。2年後の2013年に営業再開。国産の良質な蛸を生きたまま加工・出荷する「活蛸」商品に活路を求めたのが功を奏し、新型コロナや原料価格の高騰に苦しみながらも業績を伸ばし続けています。従業員約20人。売上高は約8億円(2023年4月期)。タラの加工・販売も手がけています。
「活蛸」、味に絶対の自信
「マルカ髙橋水産」の主力商品は何と言っても「活蛸」を原料とした製品です。「活蛸の炙り焼き」や「蒸し活蛸」。歯ごたえ、味わい深さ、美味しいしい理由はシンプル、「ノンフローズン」だからです。
通常は、国内なら北海道、海外ならモーリタニアなどで水揚げされたタコを現地でいったん凍結させ、加工場に運ぶ、「ワンフローズン」の工程です。しかし、マルカ髙橋水産では北海道や三陸沿岸部で水揚げされたミズダコを生きたまま専用の活魚車(トラック)で工場のある雄勝まで運び生きたままの状態で熟練の職人がさばき、「蒸し」や「炙り」などの加工に入ります。これが歴然とした味の差につながります。